旧暦の7月を迎え、今年も鬼月となりましたね。2020年は8月19日の今日から、鬼月に入ります。過去にも2回、鬼月関係の記事を書いていますので、良ければこちらもご参照下さい。
さて、旧暦の7月15日には、台湾の伝統行事である「中元普渡(zhōngyuán pǔdù、いわゆる拜拜)」が実施されます。これは、自身の先祖のみならず、無縁仏の霊も祭る儀式で、最も重要視されていて、この時期になるとあちこちで、お供え物のグッズや果物の盛り合わせが売られていますし、家や会社の前にお供え物を並べ、線香を上げ、紙銭(あの世で使える冥土銭。大きく分けると金紙・銀紙・紙銭・準紙銭の4種類で、更に細かく分かれていて、それぞれに意味があります)を焼いている光景を見ます。
中元は日本でもお馴染みですが、「普渡」について少し説明すると、「普渡」は、「あまねく済度する、救って海岸へ導く」と言う意味で、仏教用語の「済度」に当たります。また、「普渡」にはお寺や廟で実施される(団体が合同で実施する)「公普」と個別に実施される「私普」があって、「公普」は特に幅広い無縁仏の霊を祭るので、お供え物の種類もピザやお寿司から麻油鶏等取り揃え、非常に豊富。
人間界に戻ってきた霊魂を迎え、敬うこの儀式は、地域住民の結束や連携の一助にもなってきたとも言われています。儀式に出会ったら、邪魔をせず、そっと見守りましょう!
今日はここまで!