デビちゃんが見る台湾の社会

台湾の選挙 1

投稿日:17/07/2019 更新日:

2020年1月11日の総統選挙に向けて大きく動き出している台湾。その前哨戦と位置づけられていた2018年11月の統一地方選挙では野党・国民党が圧勝したことでますます白熱しています。とう言うことで、今日から数回に分けて、敏感な難しい問題には触れずに、台湾の選挙について掘り下げていきたいと思います!

1996年に初めての正副総統の直接選挙が実施されてから20年ちょっと。台湾人の選挙熱は揺るぐことなく、またSNSの発展にも伴って、むしろますます盛り上がっています。日本の静かな選挙戦からすると、台湾の選挙はまさに「政=祭り事=まつりごと」のお祭りです!

まず、選挙イヤーに突入すると印刷業界とイベント関連業界は業績が伸びます。町では、普通のポスターだけでなく、ビルの一面、バスやタクシーの車体も完全に選挙バージョンになり、歩道橋や高架橋にはもうこれ以上立てられないほどの上りや旗が立てられます。また各地域で大々的な選挙集会「造勢(ピンイン::zàoshì)」が開催され、ニュースが欲しいテレビ局が候補者を追いかけて可能な限りライブ中継するので、台湾中が盛り上がっているような不思議な感覚に陥ります。

選挙関連グッズ売上に関する報道も面白いです。2018年11月の統一地方選にかかる報道を見ると、9月の売上見込で2億元超(約7億円!)。うちわ2000万本にティッシュは文房具品、カレンダーの初期試算でこの額!選挙ビジネス恐るべしです。

続きます!





-デビちゃんが見る台湾の社会
-, , ,

執筆者:

関連記事

2020年台湾総統選挙の盛り上がり

2020年1月11日に実施される台湾総統選挙まで、残り約1ヶ月となりました。ニュース専門番組では連日各候補者の動きをライブ中継していますし、また各社はその政治的傾向を大いに反映した討論番組を企画・放送 …

台湾の選挙 4

今日は、もう少し掘り下げて、内閣を含めた人事について見ていきます。 台湾の総統選挙は、正総統・副総統がペアになって、各党から出馬し、有権者の判断を仰ぎます。この「正総統・副総統ペア」はニュースでは、「 …

台湾の選挙 3

世界各国で女性のリーダーが活躍していますが、台湾も蔡英文女史が2016年の総統選挙で初当選し、初めて女性が総統に就任しました。 日本でも政治分野における男女共同参画が推進され、公表されている「女性の政 …

台湾のメディア事情 2

政治的には、台湾独立派と親中派が依然として対立しているため、新聞社&テレビ局の各社は自社が支持する方向に傾倒した報道をしますが、それだけでなく、相手方を陥れるために、「投訴爆料(tóusù bàoli …

台湾のメディア事情 3

ビジネスとメディアの関係を観察すると、台湾人はもともと口コミに影響を受けやすい消費行動・購買行動にありますが、ネタが欲しい記者が多い台湾、口コミで人気のお店を取り上げたり、開店を生放送したりとその報道 …