先の記事で、新型コロナの感染拡大防止をめぐる台湾の国際貢献について書きましたので、少し内容が重くなりますが、今日も引き続き。
現在の国際社会を見ると、まず、国際法における台湾の地位は、政治的に非常に敏感な問題であって、台湾は国際組織への加盟が制限され、国際空間で孤立しているという状況が今日も続いています。台湾は、政治・経済に関する組織だけでなく、WHOへの加盟も叶っておらず、2002〜2003年に流行したSARSの際には、WHOから診断方法などに関する重要な情報を得られず、対処に苦しんだ経験があります。また、新型コロナに関しては2019年末に一早くWHOに警告のメールを発したが、WHOは警告を顧みなかったとし、その後、台湾政府とWHOは激しい応酬を繰り返しています。
他方で、台湾のみならず中国も世界各国にマスクを寄付しており、台湾の一部メディアは、こうした“国際貢献”を通じた国際空間での影響力や地位向上を狙う動きを「口罩外交」、「防疫外交」として報じています。(これまではアフリカや中南米の国に金銭を供与する「金銭外交」が主でした。)
このような国際環境の中で積極的に展開されているTaiwan can help, and Taiwan is helping。台湾の悲哀を感じずにいられないのはデビちゃんだけでしょうか。人命に関わる事象に関しては、難しい政治の話は抜きに、国境も人種も抜きに、協力できる体制が構築されることを願うばかりです。
捐(贈)口罩
【ピンイン】juān(zèng) kǒuzhào
【意味】マスクを寄贈する/寄付する
口罩外交
【ピンイン】kǒuzhào wàijiāo
【意味】マスク外交
防疫外交
【ピンイン】fángyì wàijiāo
【意味】感染防止外交
今日はここまで!